Release: 2021/06/29 Update: 2021/06/29

【対談】安里川流域から考える、ポイ捨て問題の解決と治水とまちぐゎーの防災について

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花城のりひとと安里川ファンクラブ会長のモソが、ポイ捨てゴミの実情を調査しつつ、水害の多い那覇市の治水施設(真嘉比遊水地)を見学。ポイ捨て問題や防災の観点からの今後のまちづくりについて語り合いました。

【花城のりひと】

地道に豆にジーマーミ君こと花城のりひとです。ジーマーミ豆腐を売ったり色々チャレンジする人。プロフィールはこちらからどうぞ。

【モソの中の人】

刺繍エンジニアにして漫画家。ライターなど幅広い顔を持つ。沖縄県河川愛護団体安里川ファンクラブ会長。那覇市広報誌「なは市民の友」7月号へ取材協力を行う。

【大雨あとの安里川へ】

※6/25日午後の現地調査でした。

モソ:おお、忙しいところ現場足運んでくれてありがとう!

のりひと:いやいや。川が大変なことになってるんだって?

モソ:今年は梅雨明けが遅いでしょ。いつもだったら6月23日の慰霊の日には梅雨明けしてるのに。それに梅雨空け直前って大雨降りがちなんだよね。さっきも集中豪雨で。

のりひと:濁ってるなぁ・・・

モソ:土砂も流れるけど、街中でポイ捨てされたゴミも川を伝って海へ流れるわけさ。釣り公園プロジェクトでは、釣り人への教育でポイ捨てを減らそうという話なんだけど、実際は街でポイ捨てされたゴミもすごく多い。そういう状況も見てもらいたくて。

のりひと:なるほど。

【雨あとのゴミ調査inさいおんスクエア】

モソ:っていうわけでちょっとゴミ拾いをしてみようと思う。

のりひと:あぁー。ポイ捨てゴミ結構あるね。タバコの吸い殻もあっちこっちに。

モソ:自分自身も安里川ファンクラブという団体を作って定期的に清掃活動をしたり、個人的にもゴミ拾いするんだけど、ポイ捨ては減らないねぇ。管理組合でも定期的に清掃してるけど、次から次へとゴミが捨てられているってさ。

のりひと:こんなゴミも捨てられてるの?触りたくないなぁ。

のりひと:ちょっと歩いただけでこれだけのゴミが(ほんの5分くらい)

モソ:釣り人のマナー問題解決のために海釣り公園を作ろうというアイディアを出しているけど、こうして見ると一般のポイ捨てゴミもかなり多いってことがわかるよね。

のりひと:沖縄の釣り人口は16%以上いるんだっけ(※レジャー白書2018によると16.4%)。海釣り公園でマナー教育をすることで、釣り人を中心に普段からポイ捨てをしない、させない機運を高められるといいよね。

モソ:そう。そこが狙いなんだよ。那覇市の環境関連施設としては国と県、那覇市と豊見城市が共同で運営している漫湖水鳥・湿地センターや、森の家みんみんもある。ただ、環境学習施設は環境意識のある人は来てくれるけど、ポイ捨てしがちな人は足を運んでもらいにくいという…身近なレジャーな釣りを通して意識を高めていくというのはアリだと思うんだよ。あ、釣り公園についてはこちらをどうぞ(笑)

モソ:ちなみに今日はこれでもゴミが少ないほうだと思う。さてなぜでしょう?

のりひと:拾ってるからかな?

モソ:それもあると思うんだけど、今日は大雨で流されたゴミが多いんじゃないかなと。

のりひと:多くのゴミが海へ流されているってこと?

モソ:そういう事。

のりひと:柵にかかっているこれは?

モソ:それは典史の腕毛・・・じゃなかった(笑)大雨でここまで水位が上がってたって痕跡だよ。

のりひと:こらっ(笑)水位がここまで上がるって、ホントに?!

モソ:もしかしたらこの吸殻は、さっきの豪雨のあとに捨てられた新しいものかもしれない。タバコの吸い殻は水に浮かぶし、流されそうなものでしょ。かなり汚れて見えるけど、ついさっき捨てられたものかもね。

【※後日談】

モソは翌26、27日にガイドのお仕事でさいおんスクエア周辺に居ましたが、既にポイ捨てゴミが・・・これも具体的な解決策がないものかと感じました。

【親水公園を浸水させて、浸水被害防止?!】

モソ:ちなみにこの砂、これは豪雨が運んだ砂だよ。

のりひと:増水して公園が沈んでしまうって、危なくない?!

モソ:安里川親水公園は、浸水被害を抑えるために一時的に水を貯えるって役割があるみたい。親水公園が浸水被害を防ぐみたいな・・・言い回しがややこしい(笑)

のりひと:たしかに那覇市は浸水被害が多いよな…火災や地震、津波、落雷、つい最近は土砂崩れもあったし防災には色々あるけど。

モソ:農連市場近くにあった、ばあちゃんの家もよく浸水してたよ。那覇市を含むアスファルトとコンクリートで多くが固められているから、雨水が側溝を伝って川に集まって、かなり増水してしまう。ゴミも海へ流されるけど、鉄砲水の危険とか護岸の崩壊、浸水などの危険につながってるわけさ。

のりひと:憩いの場をあえて浸水させて、他の浸水被害を防いるわけか。

モソ:そう。安里川にはそういう仕組みの治水施設が複数あるよ。たとえばこの川の上流にある金城ダムは、雨水を一時的に貯めて急激な増水を防ぐ治水ダムだし、支流の真嘉比川には真嘉比遊水池もあるよ。

金城ダム:写真 安里川ファンクラブ

のりひと:遊水池?!もっと詳しく知りたい。

モソ:じゃあ、現場行ってみようか。

【治水のための施設、真嘉比遊水池へ!】

のりひと:この道、バスレーンにもなってるけど、交通量少ない時間帯も渋滞しがちだよな。三叉路でいつも詰まってしまう。

※助手席からモソ撮影

モソ:川の流れも似たようなもんで、くびれると流れが詰まったり。あ、真嘉比遊水池はここをこう行って、こっちに曲がって。

のりひと:こんな道あったの!?旧道??初めて通るんだけど。

モソ:この道を抜けると真嘉比遊水池があるわけさ。広いでしょ?この広場は一部で、この奥にも溜池があるよ。

のりひと:こんな場所が那覇市内にあったなんて・・・綺麗に整備されてる!

モソ:通常はサッカーなどスポーツの練習場になっているのだけど(今は緊急事態宣言のため使用中止)、集中豪雨の時は一時的に水を貯める治水ダムになって、下流域の浸水被害を食い止めてる仕組みなわけね。

のりひと:なるほど!しかも管理は那覇市がやってるのか。

モソ:治水ダムの金城ダムは県管理だけどね。治水に関しては沖縄県は色んな取り組みをしていて、安里川沿いの整備をしてるわけさ。それじゃ次の現場を見てみよう。

のりひと:なんかブラ〇モリみたいで面白い!

【治水という防災の取り組みと課題】

モソ:安里川は住宅地に囲まれて流れていて、もし大雨などで護岸が崩壊しても、応急処置をするための車両が入れないわけね。そこで沖縄県は用地買収をして、治水に必要な容量を増やしつつ、応急処置に必要な管理道路の整備をしてる。

モソ:30年くらいかけて、金城ダム付近まで整備する計画じゃなかったかな。今は安里駅周辺の流域の用地買収をしてるよ。

のりひと:へー。こういう情報はどこから?!

モソ:沖縄県河川愛護団体安里川ファンクラブ会長だから、説明会とかにも参加してるんだよ。

モソ:ちなみに安里川は2級河川で沖縄県の管理なんだけど、まちぐゎーのど真ん中を流れているガーブ川はどうなんだろう。たしか準用河川という那覇市の管理じゃなかったかな。あと、ガーブ川に蓋をするように水上店舗があるけど、かなり老朽化してるでしょ。

※水上店舗:那覇市樋川の農連市場(のうれんプラザ)から国際通りまで、ガーブ川の上に建てられた鉄筋コンクリート造の建物。見てのとおり老朽化が激しい。国際通りの終点むつみ橋は、水上店舗ができる以前に実在した橋の名残。

のりひと:水上店舗は出資した人が多かったりして、所有権がよくわからない状況になってるらしいよ。

モソ:老朽化した水上店舗を解体するにしても、工事車両をどう入れるのだろうか。その間の入居店舗や周辺店舗の営業はどうなるかとか、いろんな問題に直面しそう。ガーブ川のまわりは冠水被害も出ているし、耐震調査の設計会社の方や、ボールを拾おうとして川に下りた小学生が鉄砲水にあって亡くなった事故もあったからな…

のりひと:最初は海釣り公園プロジェクトのための調査のつもりだったんだけど、安里川の治水の話からまちぐゎーの防災に課題も見えてきて、いい現場視察ができたよ。この情報を糧に課題解決頑張っていきたいね。

【おまけ】

那覇市内でもハブはいる!

水位を示す表示

真嘉比遊水池のにゃんこ

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